四国という不整長方形の二つの核心、西の石槌山が山骨稜々として厳父的なのに対し、東の剣山は豊かなふくらみを持って慈母的で ある。 しかも双方とも古くから住民に尊崇され、歴史と伝統が山に沁みこんでいる。石槌は一九八一米、剣は一九五五米、僅かの差で 拮抗しているところも面白い。 高山の少ない西日本で、二千米に近い標高は尊重するに足る。いずれの点からしても、この二つは名山 である。「日本百名山」より